Forest Gump

毎日がエブリデイ

マンガ編集職の面接で下ネタを連呼したときの話

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僕が過去に漫画編集職を受けて落ちたことがある、というのは前回の記事でちょっとだけ触れたんだけど、そのときの面接が面白かったので今日はそれについて書こうと思う。

forestweb.hateblo.jp

まあ落ちた会社のことだから正直書くのは辛いところもあるんだけど、今となってはどうでもいい思い出なのでここで書いてもいいんじゃないかな。

 

受かったのは1次面接までで、2次面接で落ちた。僕は至って真剣だったんだけど、後から考えてみると確かに頭おかしいな。エロ、おしっこ、体位とかの単語で面接突破した人あんまりいないと思うので、興味があったら読んでほしい。意外とどんな形でも面接は受かるらしい(1次までは)。

 

ちなみにサムネの画像は「編集王」っていう漫画の1コマね。アルバイトの編集者が大御所漫画家相手にわちゃわちゃやったり、風俗狂いの編集者が出てきたりする面白い漫画だから読んでみてほしい。

まあそれは置いといて。タイトルの通り結構ヤバい面接になったので当時のことをちょっと書いていく。

受けるまでの経緯

当時何の職業に就きたいのか分からなかった僕は

とりあえず好きな漫画に携われる職業に就きたいな〜

とか考えていた。

じゃあ漫画家か?とも思ったけど、プロほど上手くない。

 

そもそも漫画家という不安定な職業に身を投じる勇気などなかった。安定を求めてかつ好きなものに携われるってなんかないかな〜って探したときに見つけた求人が、某出版社の漫画編集職だった。

 

そこで早速応募するために必須の提出課題に取り掛かり、1週間後には履歴書とか全部ポストに投函してたと思う。

この課題なんだけど実はあんまりよく覚えてなくて、確か「あなたが実際に当社の編集者になったときにどのような漫画家を起用したいですか?」みたいな感じの問いだったと思う。

僕はその出版社にウケそうなアマチュア漫画家をツイッターから探してピックアップしたような記憶が...あるような無いような...。

まあそんな感じ。熱意だけは、求められてないのにA4用紙2枚分ぐらいギッチリ書いて送った記憶がある。

 

その甲斐あってか書類選考は無事通過。わざわざ本社まで面接しに行くことになった。交通費出なかったし。(金のことはカッチリ覚えてるんだなこれが...)

 

僕が通ってたのは関西圏の大学だったので、面接で東京に行くのマジで怠かったな〜。東京の大学に通ってる小学校時代からの友人の家に泊めてもらうことで宿泊費とか抑えてたな、そういえば。

受けた出版社について

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受けた出版社は明確な社名はここでは出さないけど、そんなに大勢が知ってる会社では無い。僕も知らなかったし。

作品群は一部有名どころもあるけど、漫画に疎い一般人にまで知れ渡ってるほどのものはなかった。ネット上である程度の知名度を持ってる...ぐらいの会社。

 

だから正直ナメてたっていうのはある。当時の僕は驕りに驕っていたので、漫画に関してはもしかしたら編集者より読み込んでるんじゃないか?ぐらいにまで思ってた。

今思えば恥ずかしいけどね。

 

そんで現地に到着して会社の門をくぐった。

1次面接

新卒面接の正念場「三次面接」を成功させる方法 | interview maker's ...

面接ってホント糞な文化だよね。

僕は面接がめちゃめちゃ嫌いで(好きな人もあまりいないと思うが)、もう早く下宿先に帰りたいな〜ってずっと思ってた。自分で応募したくせにね。

 

そんで現地着いたらロビーにもう1人入社試験を待つ学生がいて、どうやら複数面接のようだった。

軽くどこから来たのか〜とか話してたような...あんま覚えてないな。

その後面接が始まった。

 

1次面接は面接官4人に対して僕ら学生2人。

相手は男性3人女性1人だったと思う。全員現役の編集者らしい。面接が始まって簡単な自己紹介とか、形式に沿った応答が行われた。

この度は御社の面接にお呼びいただきありがとうございます。 立命館大学に通っておりますごくらくサンダル紳士です。学生時代は〜

みたいな感じ。

 

ここでどうしてもこの企業に受かりたかった僕は、過去にエロ絵描きサークルってのを作ってメンバーと一緒にエロ絵を描いていたこととかも言った。(事前に送った履歴書にも描いてたんだけどね)

 

ちょっと話が逸れるんだけど、自分で漫画を描いていた(今もちょっとだけ描いてるけど)過去の僕はとにかく画力の向上を目指したかったので、なんかいい方法ないかな〜と模索していて、そんなときエロ漫画家って比較的画力が高い人が多いなということに気づいた。

 

それは色んなポーズ(体位)を描かなくてはならず、表情も多種多様な場合が多いから自然と画力が上がりやすいからなんじゃないか?と分析した僕は、SNSで仲間を募集して描くモチベーションを高めつつ、ひたすらエロ絵を描いた。仲間は知らん間になんか大学内だけで20人ぐらい集まってて、飲み屋でオフ会とかもしたな。最終的には学外合わせて30人近くになってたと思う。

まあそれは置いといて。

 

面接の話に戻るけど、ここで面接官がゲラゲラ笑ってくれたのが良かった。ここで笑ってもらえないと今後の展開かなり厳しいな〜って思ってたし、もしこれがウケれば相当デカいインパクトになるんじゃないか?って思ってたこともあった。今思えば普通に頭おかしいけど。

 

隣で一緒に面接受けてた学生くんはドン引きしてたと思う。反応怖くて横見れなかったけど...

なんだコイツ頭おかしいんじゃねえの...

その通りなんだけどね。

そんでその後「僕も漫画描いてるから描く側の苦しみもわかる」だとか、「(勝手に)企画持ってきたので見て欲しい」だとか言ってとにかく僕のターンになると攻めまくった。もちろん学生くんのターンでは聴くに徹した。

 

ちなみに持ち込んだ企画は「おしっ娘バトル」っていう格闘技漫画のネタで、殴り合っておしっこを漏らした方が負けっていうかなりヤバい内容のやつだった。

 

企画書を4-5枚のPDFにまとめて持って行ったんだけど、これ若干褒められたの嬉しかったな。入社した新人も似たようなことやるんだと。まあ僕のそれは内容がかっちり決められすぎてて、もっと抽象的であるべき〜みたいなアドバイスは貰ったような記憶がある。

企画書を持ち込むことはかなり強い武器になるので、今後出版社を受けようと思ってる人はぜひ挑戦してみて欲しい。

2次面接

その後なんやかんやで1次面接が終わって、それぞれお見送りするので1人ずつ退席してほしいという旨が伝えられた。

学生くんが先に退席して、僕も出るか〜って思った時に

あ、GSSさんはちょっと待って下さい。

は、はい(...俺またなんかやっちゃいました?)

GSSさんはこのまま2次面接に進んでいただきます。

こんなハンター試験みたいな感じで呼び止められた。下調べも万全だったし、受かるとは思ってたけどまさかこんな形とは思ってなかった。

その時は有頂天だったけど、今思えばこれ酷いやり方だよね〜。先に退席させたのってそういうことか。学生くん絶対落ちてるじゃん。まあ別室で2次面接されてる可能性はあるけど、まずないだろうね。入室順だと僕の方が後者だったので、退室して移動するなら僕の方だし。

 

彼は2週間ぐらい結果をやきもきしながら待つんだろうな...と思ったらめちゃめちゃ悲しくなったね。面接の苦しみは誰よりも分かっているので。

 

そんでその後すぐ2次面接が始まった。

今度は女性3人に対して男性1人だった。男性は1次面接で居たのと同じ人だった。

要するに新顔女性3人なわけ。しかも見た目からしてどうやらかなり偉いポジションっぽい。

 

1次面接と同じこと喋ってもいいよ。と言われた上に、2次面接の用意を全くしていなかった僕は、その人たちの前で1次面接と同じ下ネタ入り交えたトークをしてしまったわけ。コンプラもクソもないよね。

 

そこで面白かったのは女性面接官がかなり真顔だったこと。これは結構覚えてて、今思い出してもおもろい。これがダメだったんじゃないかなと思ってる。

まあそらそうなるわな。逆に笑えるのはおかしいだろ。

落ちたとき思ったこと

その場で僕だけ2次面接に行けたのは激アツだったので、もしかしたら受かってるんじゃないか?と思って家に帰ってから10日ぐらい待ったけど、返事がなくて本社に電話したらその1時間後ぐらいにお祈りメールが送られてきた。

 

僕が下調べして企画書持ち込んで面接対策して東京まで行った結果が1通のお祈りメールってわけ。

やってられないよね。当然抗議したけど落ちた理由は聴けなかった。まあ理由は上記のそれって分かってたけど。

ちょっと凹んだけど落ちて当然だなと思うと同時に、今後その会社の漫画どころか漫画全部買わなくなってしまった。

 

まあその程度の熱意だったってことなのかもしれない。

マンガ編集職について今思うこと

結果的に落ちてるから負け惜しみみたいになってしまうけど、今の僕は漫画編集者は結構虚業だなと思っている。

 

自分で漫画を描いてないくせにアドバイスだけは一丁前にする。しかもそれは絶対に正しいわけではなくて、下手したらそのアドバイスで漫画の質を落としてしまう可能性もある。

 

確かに中には一流の有能編集者もいる。有名な話だと岸本先生のNARUTOは連載当時編集の指摘が多々入っていたらしい。サムライ8ではそれが新人編集者になってまともなアドバイスができてなかったとかなんとか。

 

ただ世の中そんな超一流の編集者ばかりではないし、現につまらない打ち切り漫画も次々に出ている。そもそも経験もクソもない大学卒業したてのペーペーに務まるような仕事ではないなと強く感じた。

今後自分が好きなものに携われる職業を目指すことはないと思う。楽しめるのはそれ自体から一定の距離をおいて客観視できるから楽しめるのであって、直接関わってしまうとしんどいだけかもしれないからね。

 

あと面接はかなりヤバイ内容でも案外受かる。でも人を見て内容を変えないといけないと思う。

 

今日はそんな記事でした。それではまた。